240405fri 東近美のこと

15℃ 花曇り

9時前に起床しゴミ捨てに奔走。

そこから身支度を整え、1時間ほどで家を出たのか。


皇居の外堀周辺は桜や梅が咲いていて花曇りであった。
出社前に竹橋の東京国立近代美術館中平卓馬展へ。作者は雑誌メインで活動していたため、ガラスケースに雑誌が見開きでいくつも並んでいた。中平の作家歴はモノクロ写真から出発するが、カラーに移った後の初期(『植物図鑑』撮影時期)も色味に深みがあってクールだ。

「モノクロ写真ってだけでカラーよりもカッコよく見えるよねえあれはなんでなの?」というかつて小耳に挟んだ疑問が頭をよぎる。おそらく下手くそな人はカラーで撮ってもモノクロで撮っても不味い写真になるだろう。だが、モノクロはモノクロであるというだけで現実から色の要素が引かれており、そのため不本意な画面のごちゃつきが発生しない。そして撮影者・鑑賞者がヴァルールを判断する目があるかにも左右されない。しかし一方でモノクロは構図の得意不得意が浮き彫りになりやすい。また、モノクロで表現できる時間の特性に癖がある(レトロっぽく、作為的に、エモーショナルに撮れる)。

技術的にモノクロしか手立てがなかった時代と異なり、今の世の中あえて積極的にモノクロ写真を選ぶ写真家も存在するのではないかと思う。

ところで近美における展示キュレーションは時間の隔たりを壁一枚隔てることで表現し、導線を作っていてなかなか面白かった。写真の見せ方にもバリエーションがあった。雑誌の見開き・表紙を並べる、写真をガクブチにはめて行儀よく並べる、一枚を大幅拡大コピーして床から天井まで天地いっぱいに貼る。剥き出しの無数の写真を床から壁にかけて何枚も敷き詰めるように並べる。スライドショーにして映像を流す。などなど。
中平の写真を冒頭に据えた寺山修司のエッセイ連載が面白くて読み耽ってしまった。いわく、一点豪華主義はアンバランス主義なんだよ云々。宝くじで200万当たった男が自殺した話を古新聞で読んだ云々。

 


2〜4階のコレクション展をざっと見る。この時期は毎年恒例の「美術館の春まつり」である。

4階冒頭のハイライト部屋は少しキャプションまわりの演出がすぎるのではないかとも思った。教育普及部門発案の茶目っ気と創意工夫が見える。だが作品だけを見たいこちらとしてははっきり言ってノイズなのだ。しかしネットで見る限りは好評っぽいので、自分がズレているだけかもしれない。こういうのが「気が利く」とされる流れになるのだろうか?そんなにわかりやすく「ものの見方」を提示されるのが嬉しいだろうか?わからない。「壁の色」「壁に窓を開けるなどのキュレーション」が何度か見られた年もあったが、世間的には「作品」と「キャプション」以外の情報量は極力少なく、シンプルかつスタイリッシュに、という方向性の方が多い。ザ・ホワイトキューブ。ワシは旅先においてさえも現地の景色に浸らずホワイトキューブをまわって喜ぶアホ。


自分は学生時代に東近美で長期インターンをしていたというクソ権威主義挫折老害の自慢話を現実で開陳することはまずない(恥が過ぎるが、自分にとっては過去の栄光なのである)ため、ここいらネットの片隅に放流する。それだからといって例えば同行者にこれらコレクション展の作品にまつわる知識を十全に説明・解説できるかというとまず無理である!そもそも作家名を当てることすらできないものも多い。勉強しろ。

芹沢銈介こんなに持っていたのか!並べると圧巻だ!コレクション展にも関わらずいつ来ても新鮮な気持ちになれるなあ!と素朴に感動してしまう。ひとしきり感じ入った後、自分のあまりの無知に途方に暮れる。自分のまとめ勉強のために美術知識ブログを別に立てようかとも考える。だが不精なのでサボること間違いなしだ。(他に酒蔵巡りブログだとかイラストブログを作りたいだとかも考えているが、それらの記録をまとめることが全くできない!ネタはある!行動しているだけましだろうが!)

午後から出社。内職でラテン語の第3変化名詞を書きとる。
朝からホットサンドを包んで弁当に持ってきていたのだが、ホットじゃないホットサンドって不味いですね。

アランコルバン『静寂と沈黙の歴史』を読む。

職場で聞こえてくる雑談が本当に不快で、ちょこちょこノイズキャンセリングイヤホンをつけて仕事に打ち込んだ。マジで若干1名のナルシストクソフェイクのドアホが苦手。職場で対象人物を嫌っているのは自分だけかもしれない。自分はコミュニケーション能力に難がないため、上とうまくいってなくとも周りにフォローされており問題がない(出世願望とかないし)。イヤホンを付けていてもわからないように耳周辺の髪の長さは維持しよう。

22時半ごろ帰路のチョコザップ。30分ほどワークアウト。チョコザップは基本無人でなおかつ荒んだ雰囲気であり、音楽を流してないと居心地が悪い。腹筋、胸筋、腕筋、脚筋など鍛える。


帰宅してTとLINE。またこちらの昼夜交代勤務が伝わっておらず一方的に苛立つ場面も。
春の健康診断が近いため節制生活を続けたいが、帰宅したらしたで耐えきれずおぼろ豆腐だのぶどうだの諸々食べてしまった。運動してお腹がすいたのだ。